鼻呼吸の瞑想
10日は、雨模様でしたが、何とか持ちこたえた一日でした。桜も所々に咲いてきて、春の予感を感じさせてくれます。幕張ドルフィン歯科の米山です。
当医院の取外し式の矯正患者さんは、女子中高生が比較的多くいらっしゃいます。歯並びが悪いことを気にする年頃なのでしょう。また、私は気になることが一つあります。
それは、歯並びが悪い方は、決まってぽかんと口を開けていることです。ぽかん口、つまり口呼吸は、上咽頭由来の疾患を併発させるものです。また、口の周囲筋や舌の力が弱いために、口を開けっぱなしになるという側面もあります。
そのような方には、矯正治療と並行して、口の周囲筋や舌の力を活性化させる体操を指導します。また、夜寝ている時にも口を開けていることが多いため、マウステープを勧めています。マウステープをすると口腔内の乾燥を防ぎ、風邪を引きにくくさせます。
また鼻呼吸をすることで睡眠を促進し、朝の目覚めを良くします。舌の沈下を防ぎ、睡眠時無呼吸症の改善の手助けにもなります。このように呼吸を意識する矯正治療を、交感神経が過剰となる年代にアドバイスする意義は計り知れません。
私もヨガを実践するようになって、余計に呼吸を意識するようになりました。ヨガの歴史は古く、2600年前に仏教を広めた仏陀以前からありました。仏陀も菩提樹の下で瞑想し、悟りを得ましたが、その瞑想もヨガが原点であったのでしょう。
ヨガが出発点となって仏教が世界宗教となったわけなので、共通点が多くあります。生きとし生けるものすべてに感謝するという心は、ヨガと仏教の根本的な思想です。心を整えるには、まず呼吸を整えることが必要です。
それは、鼻呼吸することにほかならず、現代のストレス社会を心穏やかに過ごす光明となります。今日は、大震災から5年目の日です。私も実は、医院が被災していますが、移転開業までの3か月間は、毎日瞑想をし続けました。
窮地に追い込まれたときには、一度鼻呼吸を意識した瞑想をして、今に意識を持ってくことが自らを救う一里塚となることでしょう。