診断と意思決定 ~千葉の歯科なら幕張ドルフィン歯科~
12日13日の2日間に渡り、国際歯科シンポジウムに参加しました。
幕張ドルフィン歯科の米山です。
12日の土曜日は、歯内療法つまり根の治療のスペシャリスト達の講演を拝聴しました。
虫歯が深く進行すると神経を抜く治療となります。
その後の予後は、根の状態で大きく左右されることとなります。
可及的な無菌化を図りつつ、歯の根っこを残したとしても、噛む力が大きければ将来、破折につながることもあるのです。
根の治療は可及的な無菌化を目指すために、口の周りにラバーを掛け、唾液の感染を防いだり、根をほる器具も完全な滅菌をする必要があります。根の治療のスペシャリストは、その治療しかしません。
なので、保険は適用されず自費で歯の根の保存に時間と技術を費やします。
根の治療の中で最も大切なことは、診断と意思決定ということでした。
この歯の根を残すことが、患者利益になりうるのであるかを患者さんと相談し、治療するかしないかも含めて話し合うことが、必要となります。
また、一旦治療介入したとしても予後不良となり、結果抜歯となる可能性も視野に入れる必要があります。
術者は、自分の得意とする治療に持っていこうとする傾向があります。
そのようなバイアスがかかってしまうことがあるため、ややもするとアンフェアな話になりがちです。
そうではなくて、あくまでも客観的に治療の説明を進めていき、自分の手に負えない場合は専門医を紹介するという選択肢をとる必要もあるのです。
膨大な情報の中で意志の多様化が進む現代では、個々の対応というものが今後の医療にも重要なポイントとなるでしょう。