待ちきれない夢
思い出してください。8歳のころのあなたを
幕張ドルフィン歯科の米山です。
8歳のころの私の夢は、ホットドック屋になることでした。当時のホットドック屋さんは、路地にミニバンを止めて,後ろからホットドックを作り売りしていました。
ミニバンを通る度にカレー粉の匂いがして,自然とよだれが出てしまうのを押さえることができませんでした。
おこずかいが貯まると、スタンダードドックを買うため列に並び、お兄さんが焦げ付いたフライパンで、ジュージューとウインナーを焼いたりする光景を眺めながら、今か今かと待っているのがとても楽しかった記憶があります。
ようやく出来上がりのドックを真っ白な紙袋にいれてもらい、すぐそこの自分の家まで歩くのですが、どうしても待ちきれずに歩きながら食べてしまうのが常でした。
取外し式の矯正治療中の患者さんにも、8歳になる女の子が何名かがんばっています。矯正治療は、ホットドックを待つようにはいきません。
小学生は、毎月治療カードを渡し、毎日の装置装着をした場合、はんこを押してもらいカードとプレゼントを交換する約束をしています。
そんなささいなことでも子供たちは目を輝かせながら、はんこもきれいなシールを張ってくる女の子もいて感心します。
8歳のころの自分は、何に対しても驚き、世界が輝いて見えました。矯正をがんばっている子供たちを見ていると、そんなふつふつとした思いが込み上げてきます。
私の下の息子は、もうすぐ6歳
もう遅いから遊びはやめて寝ようね!と言ったとたん、目に涙をいっぱい浮かべながらパパーあと一回だから!とねだるのです。
そんな息子にとってのあと一回は、とても貴重な輝きのある時間なのかもしれません。
人は
何かになろうとする
見栄えの良い自分
周りからほめられる自分
世間体も良い自分
そうして人は
自分自身を見失っていく
坂本龍馬